KIM DONG-EUN · FTUE:初回ユーザー体験 (30 章)
28. まとめA:設計ツール
28. まとめA:設計ツール
本文各章で「付録A」と「付録B」として参照していたツールを、この「まとめA」一つに統合した。本文で「付録A」または「付録B」と案内されたら、ここを見ればよい。
ここにあるのは読む文章ではなく、空欄を埋める道具だ。第1章から第27章までで行った設計判断を一か所に移し、一枚のFTUE設計書にまとめる。マスターワークブックに直接入らないフィードバック・復旧・決済・AIの詳細点検は「まとめB」で別に扱う。よいFTUEはひらめきではなく、空欄を残さないことで完成する。
記入例はすべて一つの仮想ゲームで簡潔に示す。かわいい動物キャラクターを自分で飾って名前を付け、毎日世話をするカジュアルゲームで、第一の利用者はゲームをあまりしない一般の人だ。各ツールの完全な記入例は「まとめB」の総合サンプル(S0~S15)が正本なので、数値や用語が違って見える場合はそちらに従う。例は写すためではなく、空欄に何を入れるかを見せるためにある。
このツールの使い方:自分だけのFTUE設計書 v1
このまとめは新しい何かを教えるものではない。各章で行った中核的な設計判断を集め、一枚にまとめるだけだ。下のマスターワークブックを開き、該当章の判断を移して書く。空欄があれば示された章に戻って埋める。この十八項目にない詳細点検は「まとめB」で続ける。最後の★欄に、最初に直すべき最初の画面の一か所を書けば、それがあなたのFTUE設計書v1になる。
名前にv1を付けたのには理由がある。この文書は完成ではなく始まりだ。今はすべての欄が推測と机上の判断で埋まっており、本物の人が最初の画面に入った瞬間、いくつかは間違いだったと分かる。そのとき設計書を閉じず、最も急に漏れている一つの区間を選び、一欄を直して書き直せば、v1はv2になる。さらに測って直せばv3になる。
育て方にも順序がある。
- 一度に直すのは一欄だけ。複数の場所を同時に変えると、何が効いたか分からない。
- 変更前の数値を基準値として記録し、変更後にもう一度測る。
- 時間がたてば入ってくる人の性質も変わる。発売初週にわざわざ探して来た人と、三か月後に偶然流れ着いた人では、同じ最初の画面の通り方が違う。新規だけでなく、大型アップデートやシーズン移行で再び迷った既存利用者も並べて見る。
90分の最短経路
会議が明日なら、すべてを埋めようとせず四つだけ持っていく。
- まずマスターワークブックで、★を含む六欄だけを埋める。範囲宣言、最優先階層、体験者と誤った常識、体験コスト予算、計器盤と因果、次にすること。
- 最初のT0~T10地図に、自分たちのゲームの各瞬間を一行ずつ書き、最も漏れる敷居を一つ指す。
- 体験コストと最初の5分予算を使い、最初の楽しさより前に付いている高いコストを後ろへ移す。
- 「まとめB」の5人インタビュー質問票を印刷して持っていく。
四つ合わせて約90分で、会議のテーブルに置ける最初の一枚ができる。
ツールの優先順位案内
優先順位1は今日埋めるもの、2は今週埋めるもの、3は余裕ができたときに埋めるものだ。所要時間は推測なので、自分のチームの速度に置き換える。
- 優先順位1(今日):マスターワークブック(60分)· 最初のT0~T10地図と範囲宣言(20分)· 利用者8階層シート(20分)· 体験コストと最初の5分予算(30分)
- 優先順位2(今週):慣習解体点検(20分)· 先行類似体験の借用(20分)· 体験者8種のハードル(20分)· ペルソナ/移住候補者カード(30分)· キャラクター名簿(30分)· 世界観移住地図(20分)· 最初の30秒/3分/30分/D1設計(30分)
- 優先順位3(余裕ができたら):感覚×コンテンツの組み合わせ(20分)· コンテンツ別体験タイプ(20分)· 体験模倣の解剖(20分)· 100の第一印象(30分)
ここからが、その欄を移して入れるための空の道具だ。
ツール1. マスターワークブック(FTUE設計書)
用途。 各章末で埋めた設計ノートを一枚に集めるマスターワークブックだ。下の十八欄を上から下へすべて移して書けば、その一枚がFTUE設計書v1になる。
埋める欄(上から下へ一行ずつ)。
- ① 慣れの一覧(第1章)— 自分たちのゲームでは当然すぎて説明を省いたもの20個。ゲーマーの常識から来たものに印を付ける。
- ② 解体するゲーム慣習(各章の慣習検問所)— 四系統から選んで検問する慣習。ツール3で確認する。
- ③ FTUE範囲宣言(第2·20章)— 自分たちのFTUEは___から始まり___で終わる。ツール2で定める。
- ④ 最初の11敷居のマッピング(第3章)— T0~T10の各敷居が自分たちのゲームのどの瞬間か。ツール2。
- ⑤ 先行類似体験の借用(第5章)— 借りるなじみ深い殻と、その上に載せる新しい中身。
- ⑥ 最優先階層(第6章)— 8階層のうち、最初の画面で最初に説得する一層。
- ⑦ 体験者と誤った常識(第7章)— 自分たちの体験者の種類/その人が誤って持ち込んだ常識/最初のハードル·最初の報酬·最初の禁忌。
- ⑧ 移住候補と世界観(第8·9章)— どこに住んでいた人を連れてくるか/主力世界観1+隣接世界観2~3/移住ハードル·定着報酬。
- ⑨ キャラクター感覚名簿(第10章)— キャラクター×感覚×合うコンテンツ×そのキャラクターを好む人の出身。
- ⑩ 体験コスト予算(第11·16章)— 最初の5分で課すコストと先送りするコスト。七つのコスト。
- ⑪ 体験タイプ(第12章)— 最初の30分で優先する体験タイプ3つ。
- ⑫ 体験模倣の解剖(第13章)— UI 5個/それが象徴する元の体験/実際にその体験が生まれるか。
- ⑬ 100の第一印象(第18章)— チャネル×階層×敷居で作った第一印象/選ばれることか耐久力か。
- ⑭ 時間帯別設計(第21章)— 最初の30秒/3分/3~10分/30分/1日の五区間で与えるもの。
- ⑮ 計器盤と因果(第22·23章)— 見る出力指標/自分が動かせる入力計器/両者を結ぶ因果。
- ⑯ 測定計画(第25章)— 何をどの道具で/定性·定量/反復周期。
- ⑰ 利用者に委ねる選択(第26章)— 好みを映す選択一か所/選択で自由を与えるか、コストを減らすか。
- ⑱ AI信頼の柵(第27章)— AIを入れる一地点/透明性·制御·訂正可能性の柵。
- ★ 次にすること — この設計書が示す場所のうち、最初に直す最初の画面一か所。ちょうど一か所。
埋め方。
- 上から下へ一欄ずつ移して書く。空欄があればその章へ戻って埋める。
- 全部移したら★欄を埋める。最も大きく漏れる敷居、最も高いコストが付いた地点、事件がないのに表示だけ大きい場所の中から、ちょうど一つを選ぶ。
- 複数の場所を一度に直すと何が効いたか分からない。一か所を直し、もう一度測る。その一行が設計書を本の中の文書ではなく、明朝机の上で始める仕事に変える。
短い例。
- ③ 範囲宣言:利用者がかわいいキャラクター画像を初めて見た瞬間に始まり、自分のキャラクターを完成させ、名前を付けて保存した瞬間に終わる。
- ⑥ 最優先階層:L3視聴者。SNSでかわいいキャラクターを眺めていた人に、まず「こんなにかわいいものを自分で作るんだ」と見せる。
- ★ 次にすること:完成までの段階が長く、利用者が途中で離れる。最初の画面の一か所で、完成までの段階を一つ減らす。
ツール2. 最初のT0~T10地図と範囲宣言
用途。 最初の十一の敷居を自分のゲームに対応させ、その上に自分たちのFTUEの開始点と終了点を重ねて領域を塗る地図だ。最初の体験がどこで漏れ、どこで終わるかを一枚で見る。
作業上の定義はこうだ。FTUE = T1~T8 / NUX = T3~T10 / OOBE = T3の下位 / UX = T0~∞。
十一の敷居(各敷居:名前 — ここで漏れるもの — 範囲)。
- ゲーム前
- T0 最初の噂 — 到達·検索が起きない — UX
- T1 最初の露出 — 一目で何か分からない — FTUE開始
- T2 最初の期待 — 何を約束されたか分からない — FTUE
- 最初のセッション
- T3 最初の進入 — ダウンロード·起動·権限·読み込みで離脱 — FTUE · NUX開始 · OOBE
- T4 最初の認識 — 何のゲームか分からない — FTUE · NUX
- T5 最初の操作 — 押す理由がない — FTUE · NUX
- T6 最初の反応 — 自分の行動が世界に届かない — FTUE · NUX
- T7 最初の失敗 — もう一度やりたくならない失敗 — FTUE · NUX
- T8 最初の報酬/完了 — 「こういうものなんだ」が来ない — FTUE終了(最初の中核的楽しさ) · NUX
- 定着
- T9 最初の選択/ソーシャル — 自分の好みと他人に意味がない — NUX
- T10 最初の再訪 — 戻る口実がない — NUX終了
最初の決済は敷居ではない。決済や購入のような事業上の出来事は、最初の体験の終着点ではなく、はるか後方の出力指標だ。最初のはしごはT10(最初の再訪)で終わる。
埋め方。
- まず各敷居が自分たちのゲームの具体的などの画面、どの行動かを一行ずつ書く。空欄にすれば、その敷居が設計から抜けている。
- 「ここで漏れるもの」を見て、その漏れが実際に起きる場所を思い浮かべ、最も大きく漏れる敷居一つに印を付ける。
- 最後に範囲宣言文を埋める。開始点は自分たちが責任を持つ最も早い地点、終了点は利用者が中核的な楽しさを初めて味わう一地点だ。最初の戦闘·デッキ·キャラクター·飾り付け·協力·取引は終了点の例になる。放置型の最初の自動成長や物語型の最初の選択結果のように、自分のジャンルの中核的楽しさが初めて完結する出来事を書けばよい。二つ以上書きたければ「どれがなければ、このゲームをしたことにならないか」と問い、一つに絞る。
範囲宣言文の書式。
- 「自分たちのFTUEは( ___ )から始まり( ___ )で終わり、そこでNUXが始まる。」
- 「終了点 = 最初の中核的楽しさ =( ___ )。」
- さらに一行を添える。「ここに書いた終了点は、ゲーマーの通過儀礼か、それとも自分たちの利用者が本当に喜ぶ瞬間か。」終了点が「最初のボスを倒す」なのに、利用者が戦闘を求めて来たのではないなら、その欄を書き直す。
短い例。
- T5 最初の操作:キャラクターを指でそっとなでる。/T8 最初の報酬:「自分のキャラクターができた」(アハ体験)。
- 宣言文:「利用者がかわいいキャラクターを初めて見た瞬間に始まり、自分のキャラクターを完成させ、名前を付けて保存した瞬間に終わる。」終了点 = 最初のキャラクターの完成と保存。ゲーマーの通過儀礼ではなく、自分たちの利用者が本当に喜ぶ瞬間だ。
ツール3. ゲーム慣習の解体点検
用途。 ゲームが受け継いだ慣習を四系統に分け、各慣習を四つの質問で一つずつ検問する。ゲーマーは文脈で読めても一般の人には雑音に感じられるものを、本質だけ残して惰性を減らすために確認する。
四つの質問(検問項目)。
- ① 前提:この慣習は何を当然だと前提にするか。どのジャンルから受け継いだか。
- ② 共有検査:一般の人はその前提を共有するか、それともゲーマーだけが知る約束か。
- ③ 体験コスト:一般の人にどのコスト(七つのコスト)を課すか。
- ④ 代替·再設計:本質だけ残して何に変えるか。借りる慣れと新しく与えるものは何か。
検問する慣習候補(自分のゲームにないものは消し、さらに確認すべきものを足す)。
- 操作·UI:仮想ジョイスティック·WASD / 格子型インベントリ / ミニマップ·クエストマーカー·HPバー
- 進行·構造:NPCチュートリアル / レベル·経験値·スキルツリー / 難易度選択·ゲームオーバー
- 経済·システム:ガチャ·確率 / スタミナ·ハート / ソフト·ハード通貨の2種
- 文化·暗黙:「ゲームは難しくて当然」 / 「チュートリアルはスキップするもの」 / ジャンル略語·メタ·ティア論
埋め方。
- 各設計章では、自分の主題に関わる慣習を一、二個だけ選ぶ。一度にすべてを確認しようとしない。
- 上の候補以外にも、セーブ·チェックポイント、デイリーミッション·ログイン報酬、長押し·ダブルタップなどがある。自分のジャンルに関わるものを足す。
- 選んだ慣習を四つの質問に順に通す。判定規則は一つだ。伝統は体験を助ける道具であるときだけ残す。伝統が体験を模倣させて惰性だけ残すなら、捨てるか変える。
- 王道は新規利用者への約束にも、コストにもなりうる。どちらかを毎回問う。
- ④を埋めるときは、借りる慣れと新しく与えるものを分けて書く。
短い例。
- ガチャ·確率でキャラクターを得る:① よいキャラクターは確率で引いて集める(収集型から継承) ② 共有しない。一般の人には賭博に見える ③ 愛着の断絶+課金圧力 ④ 最初の画面で引かせず、出会わせる。等級の縦並びではなく、横に並ぶ対等な名簿へ。
- ミニマップ·HUDの常時表示:③ 集中力+時間(読み方を覚える間、今押すものが情報に埋もれる) ④ 最初の画面では今不要なものを切る。
ツール4. 先行類似体験の借用
用途。 利用者は白紙ではなく、すでにびっしり書かれた紙だ。他の媒体から持ってきた期待を媒体別に分け、何を借りて説明を消し、何を新しく与えるかを決める。借りた形は借りた約束も連れてくるので、守れない約束なら借りない。出身別の期待と再訪動機の大枠はツール9(世界観移住地図)が担い、このツールは媒体別の操作慣習の詳細だけを狭く扱う。
一つの媒体ごとに書くこと。
- 持ってくる期待(次に何が来るかを先に書いたスクリプト)
- 借りるもの(その媒体から取る慣れ)
- コスト(その媒体が付けた価格)
- 禁忌(破ればすぐ背を向ける線)
- 判定:そのまま借りる/形だけ借りる/捨てる
確認する媒体候補:YouTube·ショート動画 / SNS / ウェブトゥーン / メッセンジャー / コマース / ファンダム / 既存ゲーム / 遊園地。
埋め方。
- 一つの媒体を一項目とする。期待を四つ(期待·借りるもの·コスト·禁忌)に分ける。
- 判定で三つのうち一つを選ぶ。体で知っている約束はそのまま借り、まず拒否感を覚える慣習は捨て、中間のものは形だけ借りて中身を自分たちのものに入れ替える。
- 媒体ごとに最初に問う。そこから来た人は最初の画面で何を期待するか/借りることで説明を消せる慣れは何か/その媒体が課すコストはいくらか/破ればすぐ背を向ける禁忌は何か/借りた形が連れてくる約束を自分たちは本当に守れるか。
短い例。
- YouTube·ショート動画:上にスワイプすれば次がすぐ来る → 上にスワイプしてキャラクターを送る操作をそのまま借りる。禁忌は読み込みやイントロで待たせること。
- ウェブトゥーン:縦に下ろし、一話を一息で読む → 形だけ借りる(スクロールの終わりに次の話ではなく、次の飾り付け段階を置く)。
- ファンダム:好きなキャラクターのコンテンツは集め、取っておき、見せる → 形だけ借りる(等級ではなく横に並ぶ対等な名簿)。新しさは「自分が作ったキャラクターが自分を覚え、毎日一緒に暮らす」という一点に集中させる。
ツール5. 利用者8階層シート
用途。 最初の画面は、一人の中に積み重なった八つの階層すべてに同時に語りかける。画面上の各要素がどの階層に語るか、ゲーマーだけが読める慣習か一般の人も読める記号か、今点けるべきか先送りすべきかを分ける。一画面に四階層以上が混ざれば、誰にも明瞭に語れない。
八階層(下から上へ、より深く入った状態 — 欲求/失敗の信号)。
- L1 顧客 — お金と時間を使う価値/インストールしただけで開かない
- L2 ユーザー — 低い摩擦と有用性/登録画面で離脱
- L3 視聴者 — 見どころと即時理解/最初の画面を数秒見て閉じる
- L4 ボタンを押す人 — 即座の反応と確信/最初の行動をせず停止
- L5 プレイヤー — 挑戦·熟練·統制感/最初の失敗後に再挑戦しない
- L6 コンソール·運営者 — 全体の見渡しと運営感/全体画面·設定を一度も開かない
- L7 キャラクター — 世界の中の自分の物語/命名を飛ばす
- L8 住民 — とどまる世界と関係/翌日に戻らない
最初の画面の各要素に書くこと。
- どの階層に語るか(顧·ユ·視·ボ·プ·コ·キ·住から一文字)
- ゲーマーだけが読む慣習か、一般の人も読む記号か
- 今点けるか、先送りするか
埋め方。
- 最初に現れる画面を一枚選び、その上の要素を一つずつ確認し、要素ごとにどの階層へ語るかを一文字で書く。
- すべて書いて数え、一画面に四階層以上が混ざっていたら、優先する一階層だけを残し、他の階層に与える情報は次の画面へ送る。
- 各要素にゲーマー慣習か一般の人の記号かを示す。HPバー·クールダウン·ミニマップは、それを情報として読む階層が画面に来たときだけ点ける。見始めたばかりの視聴者にはHPバーは雑音だが、統制感を望むプレイヤーには同じHPバーが情報になる。
- 完成したシートを上の失敗信号と組み合わせ、離脱地点を読む座標にも使う。登録画面の離脱ならユーザー階層、命名の飛ばしならキャラクター階層が詰まっている。
短い例。
- ぴょんと現れ、手を待つかわいいキャラクター → 視聴者·ボタンを押す人へ/一般の人の記号(かわいさの信号)/今点ける。
- 安全·広告なし·課金負担なしの表示 → 顧客(インストールと課金を検討する利用者自身)へ/一般の人の記号/今点ける。
- 能力値·資源ゲージ → コンソール·プレイヤーへ/ゲーマー慣習/先送り。
ツール6. 体験者8種のハードル
用途。 初心者は一種類ではない。「一般の人」という大きな括りの中で、知らないものの種類によって体験者を八つに分け、それぞれが何を知らず、最初にどこで詰まり、何を破ってはならないかを整理する。全員を満足させる最初の体験はないため、第一の体験者を一人定め、その人の最初のハードルと禁忌から扱う。偽の初心者は手ぶらではなく、見当違いの荷物を背負ってくるので、「誤って持ち込んだゲーマー常識」も一緒に見る。
一種類ごとに書くこと。
- 知らないもの/最初のハードル/最初の報酬/最初の禁忌/誤って持ち込んだゲーマー常識
八種類:ジャンル初心者/作品初心者/プラットフォーム初心者/世界観初心者/経済初心者/ソーシャル初心者/復帰初心者/見物人。(最初の分岐はゲーマーか一般の人かだ。一般の人が尋ねるのは「3分で終わるか、課金しなくてもよいか、友達と一緒にできるか」だけである。)
埋め方。
- 一種類を一項目とする。何を知らないか、最初の画面でぶつかる壁、越えたときに返すもの、破れば出ていく線を書く。
- 最後の欄が、手ぶらの初心者と偽の初心者を分ける。ジャンル初心者は略語を、作品初心者は「前作がこうだったから」という仮定を、プラットフォーム初心者は別機器の操作を持ってくる。
- 第一の対象を決めたら、その人が最初のハードルを越える割合を別に測る。全体離脱率一つだけを見ると、ジャンル初心者が用語で詰まって出ることと、ソーシャル初心者が順位に萎縮して出ることが同じ数字に混ざり、原因が見えない。
短い例。
- ジャンル初心者(カジュアルパズルしかしたことがない人):クリアするステージがなく、何をすべきか分からない(最初のハードル)→ なでるとすぐ反応するキャラクター(最初の報酬)。誤って持ち込んだ常識:「ゲームはステージをクリアするもの」。
- 見物人(動画·SNSで見ていたライトユーザー):見ていて安心できるか(最初のハードル)→ かわいいキャラクターが現れるのを見る楽しさ。禁忌:すぐ登録·決済を求めること。同じ画面でも、実際にする人には触るものを、見物する人には見る楽しさを与える。
ツール7. ペルソナ·移住候補者カード
用途。 人口統計で描いたペルソナは引き出しに入る。役に立つペルソナは、その人の自尊心と愛着と出身媒体まで描き、最初の画面で何を先に見せ、何を隠すかを決めさせる。その人を「自分たちの世界へ移ってくる移住候補」と見れば、ペルソナは報告用の肖像ではなく移住計画書になる。カードを思い浮かべたとき、最初の画面で真っ先に見せるものが浮かべば完成で、浮かばなければまだ人口統計の一点にとどまっている信号だ。
候補者カード一枚に書くこと。
- 名前·一行説明/出身媒体/体験者種類(ツール6の八種類)/最初の進入階層(ツール5のL1~L8)
- ニーズ(成し遂げたいこと)/苦痛(不快にすること)/目標/好み/非好み
- 最初の画面で禁じる慣習/どのキャラクターで迎えるか/最初の画面の通過率(候補別に測る欄)
埋め方。
- 一枚が一候補者だ。第一に連れてくる候補を3~5人描くが、人口統計ではなく出身媒体から書き、この人が今までどこに住んでいたかを問う。
- 出身·体験者·階層という三分類がこのカード一枚に集まる。手になじんだ動作と成し遂げたいことをニーズに、何が不快かを苦痛に書く。
- ゲームは心をより深く動かすので、好み·非好みにゲームの手触りを重ねる。他人に見せたいか静かに楽しみたいか、何に自尊心を感じ何を恥ずかしく思うか、キャラクターに愛着を注ぐ人か、システムを効率よく回すことに満足する人か。
- 「最初の画面で禁じる慣習」欄がカードの中核だ。この人に決して使ってはならないゲーム用語や慣習を一つ書く。キャラクターを大切にする利用者を「収集家型」と呼ぶ分類、ウェブトゥーン読者を突然迷わせる自由度などだ。
- 複数人を定めたら、最初の画面の通過率を一つの塊で見ず、候補別に分けて書く。発売前は空欄にし、実測が入ったら候補別に埋める。
短い例。
- 名前:かわいいキャラクター動画を毎日欠かさず見るライトユーザー。まだ自分で作ったことはない人。
- 出身媒体:かわいいキャラクター動画·SNSクリップ/体験者:見物人/最初の進入階層:L3視聴者。
- ニーズ:好きなキャラクターと日常でもっと近く一緒にいる/苦痛:荒い広告と漏れる決済が不安。
- 禁じる慣習:見物に来たライトユーザーへ、すぐ会員登録·決済画面を突きつけること。
- 迎えるキャラクター:ぴょんと現れて楽しげに笑う子犬(保護·世話)。
ツール8. キャラクター名簿(住民登録簿)
用途。 キャラクターをグラフィック資産ではなく、世界の通訳として扱う。人が最初の画面で実際に出会うのは世界ではなく、その世界に住むキャラクターだ。キャラクターごとに引き寄せる感覚が異なり、その感覚に合うコンテンツが異なり、好む人の出身も異なる。この四つを一行で結び、最後に性能ではなく感覚で書いた一文を付ければ、最初の画面の先頭に誰を立たせるかが決まる。
一キャラクターごとに書くこと。
- 名前·一行の役割(等級·能力値は書かない)
- 引き寄せる感覚群(下の八つから一つ)
- 合うコンテンツ(その感覚が呼ぶ最初のコンテンツ一つ)
- このキャラクターを好む人の出身
- 性能ではなく感覚で書いた一文
八つの感覚群(ツール10と同じ一覧):保護·世話、探索·発見、憧れ·誇示、遊び·反応、収集·所有、速度·熟練、交流·対話、安全·快適。
埋め方。
- 最初の画面に立たせるキャラクターを3~5体選ぶ。
- 感覚群は、上の八つのうち最初に点く一つを指す。どれにも入らなければ、まだ感覚が決まっていない絵にすぎない。二つ以上点くなら最も強い一つ。
- 感覚がコンテンツを呼ぶ。感覚とコンテンツが食い違えば、人は違和感を覚える。
- 好む人の出身(ファンダム·ウェブトゥーン読者·ショート動画視聴者など)を書けば、ツール4の先行類似体験がキャラクター別に分かれる。
- 性能ではなく感覚に移した文を書く。「攻撃力の高いダメージ役」ではなく、「抱くとふわふわで、つい世話を焼きたくなる子」のように。
- 第一に連れてくる移住候補が好むキャラクターに印を付ける。それが最初の画面の先頭に立つ通訳者だ。
短い例。
- 子犬 — 保護·世話/抱いてなでて世話をする/ぬいぐるみへの愛着·キャラクターファンダム/「柔らかくて、つい世話をしたくなり先に手が伸びる子」。
- カエル — 遊び·反応/拍子に合わせて軽くたたく短い遊び/ショート動画に慣れた人/「軽く触れると弾んですぐ反応し、何度も触れたくなる子」。
- 猫 — 探索·発見/隅をのぞきながら少しずつ親しくなる/ウェブトゥーン読者/「簡単にはそばに来ないから、かえってもっと知りたくなる子」。
ツール9. 世界観移住地図(主力/隣接)
用途。 世界観を設定の量ではなく、人が入って住める場所として測る。出身世界ごとに自分たちの世界までの移住距離が異なる。出身別に距離を付け、借りる慣れ(ビザ)、最初の画面が与える約束(定着報酬)、再び来る理由(再訪動機)を書き、主力として連れてくるか、隣接としてゆっくり案内するかを判定する。出身媒体·IP別の期待の大枠はすべてこの地図で見る。
一つの出身世界ごとに書くこと。
- 移住距離(近い/遠い/危険)
- ビザ:借りる慣れ
- 定着報酬:最初の画面の約束
- 再訪動機
- 主力/隣接判定
埋め方。
- 連れてくる移住候補が住んでいた場所を書く(ウェブトゥーン·ショート動画·ファンダム·他のゲームなど)。
- 移住距離を三つのうち一つに判定する。
- 近い:住んでいた場所から隣町へ移るほどの距離。手になじんだものをほぼそのまま持ってこられる。
- 遠い:なじんだものの半分を置いてこなければ届かない距離。
- 危険:持ってきた期待が自分たちの文法と正面衝突し、案内を誤ると入口で拒否感だけを抱いて戻る距離。
- ビザには出身から持ってくる慣れ(話数感·即時性·愛着·飾り付け)、定着報酬には最初の画面が与える約束(固有名詞やカットシーンではなく、雰囲気と最初の動作)、再訪動機にはなぜ戻るのかをその人の言葉で書く。ファンダムは毎日の安否を、ドラマ·ウェブトゥーン出身は次の話を、ゲーマーはより高い熟練を求めて戻る。
- 最短距離で最も多くの人が定着する出身を主力に、次の距離を隣接にする。危険な移住を最初の画面で無理に捕まえない(隣接または保留)。
- 出身が複数なら、全員を同じ入口へ押し込まない。入口が一つなら、誰かは自分の町ではない場所に落ちる。
短い例。
- 好きなキャラクターに深い愛着がある人:近い/ビザ=飾って集める手触り·愛着/子犬を自分で形作り「自分のもの」に/主力。
- ウェブトゥーン読者:遠い/ビザ=話数感·次を待つ気持ち/猫と少しずつ親しくなる過程/隣接(ゆっくり案内)。
- 順位·効率に慣れたゲーマー:危険/最初の画面で無理に捕まえない/保留(愛着が先に立ってから、ずっと後で)。
ツール10. 感覚×コンテンツの組み合わせ
用途。 八つの感覚群を広げ、感覚がどのコンテンツを呼ぶかを一目で見る。キャラクターの感覚を決めた瞬間、最初の動作として何を与えるかがほぼ決まる。ツール8でキャラクターに感覚を付ける際、組み合わせを探す参照として使う。ツール5の8階層、ツール6の体験者8種とは別の一覧なので混同しない。
八つの感覚ごとに書くこと(八行は固定。消したり増やしたりしない)。
- この感覚が呼ぶコンテンツ/自分たちのゲームの最初の動作/合うキャラクター
八つの感覚:保護·世話、探索·発見、憧れ·誇示、遊び·反応、収集·所有、速度·熟練、交流·対話、安全·快適。
埋め方。
- その感覚が自然に呼ぶコンテンツを書く(保護·世話なら飾って世話をすること、遊び·反応なら軽く触れるとすぐ答えるミニゲーム)。
- そのコンテンツを最初の画面でどの一動作として与えるかを書く。与える動作がなければ空欄にする。空欄が多い感覚は、自分たちのゲームがその人に手招きできない感覚だ。
- 合うキャラクターには、ツール8のキャラクターのうち、その感覚が最初に点くものを書く。一つの感覚にキャラクターがいなければ、その感覚から来る人には、最初の画面で足を止める顔がないという意味だ。
- 第一に連れてくる候補の感覚行に印を付ける。その行の最初の動作を最初の画面の先頭に置く。
短い例。
- 保護·世話 → 抱いてなでて世話をする → 子犬に名前を付けてなでる → 子犬。
- 遊び·反応 → 軽く触れるとすぐ答える短い遊び → カエルを拍子に合わせて軽くたたく → カエル。
- 速度·熟練 → 早く上達する挑戦 →(最初の画面では先送り)→(該当キャラクターなし)。
ツール11. コンテンツ別体験タイプ
用途。 機能一覧と体験一覧は同じではない。収集機能を入れても、収集の楽しさが自然に生まれるわけではない。人がコンテンツで経験するものを十種類に分け、自分たちのゲームが各体験をどこで与えられるか、その体験をどの出身者が望むかを書く。すべて埋めれば、第一の利用者が望む体験を三つ選び、最初の30分に配置できる。
十の体験タイプごとに書くこと(十行は固定)。
- 一行の定義/よくある例/自分たちのゲームで与えられる形/どの出身が望むか
十タイプ:感覚 · 理解 · 選択 · 達成 · 所有 · 関係 · 世界 · 儀式 · 誇示 · 発見。
埋め方。
- 十タイプを覚えようとせず、自分たちのコンテンツが何を与えるかを一語で呼ぶために使う。
- 「与えられる形」に、自分たちのゲームがその体験をどこで与えるかを一行で書く。与える場所がなければ空欄。
- 「どの出身が望むか」には、その体験に慣れてきた出身を書く(ドラマ視聴者は世界、コマース出身は所有、ショート動画視聴者は感覚)。
- 第一の利用者の出身が望む体験に印を付け、それを含めて最初の30分に与える三体験を選ぶ。残り七つは削るのではなく「先送り」へ移す。
- 最初の画面で十種類すべてを見せれば、利用者は何をしに来た場所か分からないまま去る。三つだけ明瞭にする。
短い例。
- 感覚 = 色を塗り、形を変える手触り(ショート動画視聴者)。
- 所有 = 完成したキャラクターを「自分のもの」として持つ(コマース·収集に慣れた人)。
- 関係 = キャラクターが名前を呼び、ついてくる(キャラクターファンダム)。
- 最初の30分の優先三つ:感覚·所有·関係。残りは先送り。
ツール12. 体験模倣の解剖
用途。 表示が華やかなことと、その表示が本物であることは無関係だ。表示(シニフィアン)は体験(シニフィエ)を指すだけで、表示の後ろに本物の出来事がなければ、華やかなほど早く見抜かれる。画面上のUIを一つずつ手に取り、それが指す元の体験と利用者が期待する報酬を書き、表示だけを写して出来事を満たさなかったときに生じる誤解の危険を書く。競合作から借りるときに最も役立つ。
一つの表示ごとに書くこと。
- 元の体験(シニフィエ)/利用者が期待する報酬/写して満たさなかったときの誤解の危険
確認する表示候補:ハート/レベル/ガチャ/進行バー/クエストマーカーなど、何らかの体験をまねるもの。
埋め方。
- 自分たちの最初の画面にある表示を五つ以上選ぶ(報酬ポップアップ·レベルアップ演出·コンボ効果·進行バー·等級バッジ)。
- その表示が指す本物の出来事を書く(ハートは認められる出来事、レベルは昨日よりよくなった出来事、進行バーは意味ある前進)。
- 表示だけを写し、後ろの出来事を満たさなかったとき、利用者が受ける誤解を書く。表示だけを集めれば、「いいね」ボタンはあるが「いいね」はないアプリになる。
- すべて埋めたら、表示の大きさと出来事の大きさを比べる。出来事は小さいのに表示だけ大きいものに印を付け、表示を小さくするか、その前に同じだけの出来事を作る。空の表示をそのまま置く選択肢はない。
短い例。
- ハート:承認·愛情が行き交う出来事 → 押してもキャラクターが反応しなければ、何も指さない赤い絵になる。
- ガチャ:希少なものを得る高揚 → 最初の出会いを確率表で支払わせれば、愛着より先に取引と向き合う。
- 完成の歓声(キャラクターがほえる):かなり大きなことを終えた達成 → ボタン一回ごとに花火が上がれば、歓声が嘘になり、何も信じられなくなる。
- 表示を借りるなら、それが指す体験まで丸ごと借りる。コンボを借りるなら腕前を求める操作を、報酬ポップアップを借りるなら報酬の前にやり遂げる何かを置く。
ツール13. 体験コストと最初の5分予算
用途。 二つのことを行う。自分たちのゲームが七つのコストをどこで課し、どう減らすかをコスト別に書く。そして最初の5分に課すコストを一度に一つずつ割り当てる予算を組む。「受け取る前に請求しない」を実際の時間表に移す。
七つのコスト:集中力、時間、機会費用、社会的コスト、失敗、個人情報、課金心理。すべて最初の画面で最も高い。利用者がまだ何の楽しさも見ていないとき、最も多くのコストが一度に請求されるからだ。このツールの目的は、その請求を最初の楽しさが届く線の後ろへ送ることにある。
コストごとに書くこと。
- 自分たちのゲームが課す地点/今必ず請求すべきか(はい·いいえ)/減らす方法·先送りする場所
最初の5分予算(時間順に広げ、各地点にコストを一つだけ配分)。
- 0~30秒/30秒~1分/1~2分/2~3分の各区間に、その場で課すコスト一つと理由。
- 「最初の楽しさ到着」地点に線を引き、その線より前に重いコストが集まっていれば、線の後ろ(3~4分、4~5分)へ移す。
埋め方。
- コストごとの「課す地点」から埋める。説明が密なら集中力、読み込み·長いチュートリアルなら時間、開始直後の順位表·共有強要なら社会的、最初の試みでの敗北なら失敗、ログイン·権限要求なら個人情報、初日の商品画面なら課金心理だ。
- 最初の楽しさをつかむ前に課すコストは、ほとんどが「いいえ」だ。「いいえ」のコストはどこへ移すかを書く。登録は保存するものができた後、権限はその権限が必要な行動の直前、決済提案は価値を理解した後、順位比較は自信が付いた後へ。
- 最初の5分予算で一欄にコストが二つ以上集まれば過剰請求の信号だ。一つだけ残し、残りは下の欄へ下ろす。
- 「最初の楽しさ到着」線より上の欄は、できるだけ空ける。最初の画面が「無料に見えるもの」になるよう、線の前ではコストを見せない。
- 発売後、最も多く抜ける画面が最も高いコストを請求した地点だ。その場所をコストの種類で読み、予算を直す。
短い例。 利用者は通勤電車の騒がしい隙間で、かわいいキャラクターに5分間出会う。
- 0~30秒:しっぽを振るキャラクター一体(コストなし。第一印象を無料に見せる)。
- 30秒~2分:色を一つだけ選ぶ(集中力。最初の入力に必要な決定一つ)。
- 2~3分:名前を付けて完成(コストなし)。ここが最初の楽しさ到着、線を引く場所。
- 3分以降:「保存するには」という軽い登録案内(個人情報。保存するものができた後なので支払う価値がある)。
- 決済はこの表のどこにもない。ずっと後の出力指標へ先送りする。
ツール14. 最初の30秒/3分/30分/D1設計
用途。 最初の体験を時間区間に分け、区間ごとに何を与え、何を先送りするかを別々に決める。利用者の質問は30秒ごとに変わるため、同じ説明でも最初の30秒なら毒、3分なら薬になりうる。区間ごとに予想離脱を書き、どこが最も急かを先に確認する。
五区間ごとに書くこと。
- この区間の目標/与えるもの/避けるもの(先送りするもの)/何で測るか/予想離脱
五区間と、そこで利用者が投げる質問:
- 最初の30秒 — 「これは何だろう、自分に合うか、安全か」
- 30秒~3分 — 「何をすればよいのか」
- 3~10分 — 「それで、何が楽しいのか」
- 10~30分 — 「続ける価値はあるか、奥行きはあるか」
- D1(翌日、T10最初の再訪)— 「また開こうか」
埋め方。
- 区間別の目標から埋める。最初の30秒は正体と安全(何のゲームか一目で分かる、広告と一致、安心)、30秒~3分は最初の入力と反応、3~10分は最初の達成、10~30分は成長の予感と全体像と選択権、D1は戻る理由一つが働くこと。
- 「与えるもの」には、その区間で手に持たせる一つだけを書く。区間ごとに優先する一つだけを決めれば、何をどこに置くかで争わずに済む。
- 「避けるもの」には先送りするものを書く。最初の30秒欄の「与えるもの」に長い説明やNPC案内があれば、「避けるもの」へ移す。説明はその機能が初めて必要になる区間へ下ろす。
- 「測定」には、その区間の通過を測る数値を書く。チュートリアル完了率は「命じたことを全部したか」しか測らないので、その隣に最初の楽しさ到達率と翌日再訪を並べる。
- 「予想離脱」を推測でも書き、発売後に実測へ置き換える。最も急な区間が次に直す場所だ。
短い例(離脱は仮想数値)。
- 最初の30秒:目標=安全·正体/しっぽを振るかわいいキャラクター一体/世界観説明·会社ロゴを避ける/30秒残存率/100→70。
- 3~10分:目標=最初の達成/名前を付けてキャラクター完成/追加キャラクターのロック解除案内を避ける/最初の完成率/40→30。
- D1:目標=戻る理由/「また明日」と手を振るキャラクター/D1再訪/25→8。
- 数値は「まとめB」の計器盤定義書·ファネル例(最初の完成率30、30分残存25、D1 8)と同じ一組の仮想数値だ。
ツール15. 100の第一印象
用途。 第一印象は一枚ではなく、チャネルと階層と敷居が交差して作る多くの組み合わせだ。その組み合わせを広げて第一印象を生成し、各欄に「この第一印象がかける約束」を書く。予告は広告ではなく約束であり、最初の画面が守れることだけを約束する。組み合わせを広げてみれば、ある人には約束が少なすぎ、別の人には見当違いの約束をしたことが見える。
三つの軸。
- チャネル:広告(ショート動画·バナー)/ストア詳細/知人の推薦/動画·配信/コミュニティ/自然検索流入
- 階層:ツール5の8階層の語彙だけを書く(顧客L1/ユーザーL2/視聴者L3/ボタンを押す人L4/プレイヤーL5…)。見物人·復帰者は階層ではなくツール6の体験者8種の語彙なので、この軸に混ぜず、必要なら横にメモする。
- 敷居:T0最初の噂/T1最初の露出/T2最初の期待
一組(チャネル×階層×敷居 = 一つの第一印象)ごとに書くこと。
- この人がゲーム外から持ってくる体験/この第一印象がかける約束/最初の画面が守れるか
埋め方。
- 三軸の値を自分たちのゲームに合わせて決める。チャネルは実際に人と会う場所だけ、階層はそのチャネルで会う層だけ。
- 最初から三十の組み合わせをすべて埋めようとせず、流入量上位の二チャネルに最優先階層一つと三つの敷居を交差させた六組から始め、最低30まで増やす。
- 「持ってくる体験」には、その人がゲーム外で持っている慣れを書く。ウェブトゥーンを待っていた人、ショート動画を送っていた人、コマースで買い物かごを満たしていた人は、最初の画面へ違う目を持ってくる。
- 「かける約束」に一文を書く。「この第一印象を見た人は( ___ )体験を期待し、最初の画面を開く。」華やかな映像ではなく、その人が知る体験になぞらえた約束にする(ウェブトゥーンのように次の話を待つ、ショート動画のように短く一回ずつ、友達と一緒に育てる)。
- 「守れるか」が「いいえ」の欄は二つのうち一つを直す。約束を最初の画面が与えられるものまで下げるか、最初の画面を約束した高さまで上げる。
- ストア詳細は別に見る。人がとどまるのは数秒なので、前方の数枚が転換を分ける。「これで自分は何をすることになるか」が最初の一枚に見えるか印を付ける。
短い例。
- ショート動画広告 × 視聴者(ライトユーザー)× T1最初の露出:かわいいキャラクター動画を見る楽しさ → 「明るく笑うキャラクターを自分が作る」→ 守れる(最初の画面がそのキャラクターから始まる)。
- ストア詳細 × 顧客(インストールを検討する利用者)× T2最初の期待:キャラクターアプリを選ぶ基準 → 「短く、負担なく、一人で完成」→ 守れる(一画面一決定)。
- 明るく笑うキャラクターの絵一枚が、すでに約束だ。守れない明るさは最初から約束しない。
次は「まとめB:測定·点検·参照」へ続く。ここで埋めたツールを本物の人の前で測り、漏れる場所を見つけ、原則と用語で振り返る作業台だ。