MEJE PROCESS · 『高慢と偏見』世界観データ (74 章)
リディア・ベネット
リディア・ベネット
基本情報
- **原文表記:**Lydia Bennet、結婚後はMrs. Wickham
- **韓国語表記:**リディア・ベネット/結婚後はウィカム夫人
- **年齢:**15歳(五人姉妹の末娘、「not yet sixteen」)
- **家族:**ベネット家の五女
- **居住地:**ロングボーン → ブライトン → ロンドン(逃亡中)→ ニューカッスルの北部連隊
- **初登場:**chunk_04(第6章ごろ)
人物紹介
ベネット家の末娘であり、小説後半の危機を引き起こす中心人物。背が高く発育がよいため年齢より大人びて見え、母の偏愛を受けて自由放任に育った。知的関心は皆無で、士官たちとの交際、舞踏会、買い物にしか興味がない。声が大きく行動は無遠慮で、姉たちの前でもためらいなく自分を誇示する。
リディアの放埒さは、父の放任、母の助長、姉妹間での教育的な放置が重なった結果である。15歳という幼さで社交上の判断力をまったく持たないままブライトンへ送られ、ウィカムの誘惑に何の抵抗もなく乗ってしまう。逃亡と同棲はベネット家全体の社会的破滅を意味し、この危機はダーシーの秘密裏の仲介によって辛うじて収拾される。注目すべきなのは、事件後もリディアがまったく反省しないことである。むしろ「いちばん先に結婚した末娘」として姉たちに優越感を見せつける。
出来事に沿った変遷
第1幕:放埒(第6~41章)
- **EVT-032:**フォスター大佐夫人の招待でブライトン行きが決まる。エリザベスは父に危険を警告するが、聞き入れられない。リディアの動機は「士官たちがブライトンへ行くなら、私も行く」という単純なものだった。
第2幕:逃亡と危機(第46~51章)
- **EVT-038:**ウィカムとロンドンへ逃亡し、結婚せずに同棲する。フォスター大佐夫人に残した手紙では「ウィカム夫人になる」と自慢するが、ウィカムに結婚の意思がないことを知らない。
- **EVT-040:**ダーシーの秘密裏の仲介、すなわちウィカムの借金返済、士官職の購入、生活資金の提供によって、結婚が成立する。ロングボーンを訪れ、恥じる様子もなく「ウィカム夫人」として得意げに振る舞う。結婚指輪を自慢し、姉たちに上席を譲るよう求める。うっかりダーシーが結婚式に出席したと口にし、彼の秘密の仲介が明らかになる手がかりを与える。
結末
- **EVT-049:**ニューカッスルの北部連隊へ移る。ウィカムとの結婚生活は不安定で、金が必要になるたびジェーンとエリザベスへ手紙を送る。「二人の愛はたちまち冷め、互いへの無関心に取って代わられた。」
主要な関係
- **ウィカム:**魅力に惹かれて逃亡するが、結婚後は関係が急速に冷える
- **母(ベネット夫人):**偏愛される末娘。母がリディアの放埒を最も強く助長する
- **父(ベネット氏):**父の放任が生んだ最大の被害。リディアの逃亡後、父は自責の念に駆られる
- **キティ:**最も親しい姉妹。キティがリディアを模倣する関係
- **エリザベス/ジェーン:**姉たちの制止を無視し、結婚後は金を求める
翻訳上の注意
- リディアの台詞は大声で、速く、軽い。感嘆詞が多く、思慮深い表現はほとんどない。「Lord!」「La!」などの口語的な感嘆を自然に再現する。
- 逃亡後にロングボーンへ戻る場面では、その厚かましさが不快感を与える一方、15歳の少女の未熟さとも読める二重性に注意する。
- リディアが「Mrs. Wickham」という呼称を誇らしげに用いる台詞では、結婚の社会的意味と実質との隔たりを表す。
- リディアの手紙は綴りと文法が不安定である。訳文でも、やや未熟な文体によってこの特徴を表現できる。