MEJE PROCESS · 『高慢と偏見』世界観データ (74 章)
コリンズ氏/ウィリアム・コリンズ牧師
コリンズ氏/ウィリアム・コリンズ牧師
基本情報
- 原文表記:Mr. Collins、Rev. William Collins
- 韓国語訳名:コリンズ牧師/コリンズ氏
- 年齢:25歳
- 地位:聖職者(clergyman)。ケント州ハンスフォード教区の牧師(rector)。レディ・キャサリン・ド・バーグの庇護を受ける
- 家系:ベネット氏の従弟で、年齢は甥に近い。限嗣相続によりロングボーンを継ぐ相続人
- 居住地:ハンスフォード牧師館(Hunsford Parsonage)、ロージングズ・パーク近郊
- 初登場:chunk_07(第13章)
人物紹介
作中で最も徹底して喜劇的に描かれる人物。背が高く大柄で、真面目かつ慇懃な態度を取るが、その中身は空虚である。追従と虚栄が人格の二本柱をなし、レディ・キャサリンへの卑屈な崇敬と、自らの地位に対する誇大妄想とが奇妙に結びついている。教育は受けているものの、「生来の愚かさを教育によって矯正できなかった」人物であり、父親の厳格な養育がかえって卑屈な性格を形づくったと語られる。
コリンズの物語上の機能は多層的である。第一に、限嗣相続制度の不条理を体現する。第二に、エリザベスの結婚観を試す最初の関門となる。第三に、シャーロット・ルーカスの現実主義的な結婚観を映し出す鏡となる。最後に、レディ・キャサリンとの接点として、ハンスフォードからロージングズへ至る一連の挿話を構造的に可能にしている。
出来事に沿った変化
第1幕:ロングボーン訪問(第13~15章)
- EVT-011 限嗣相続への償いとしてベネット家を訪れる。娘の一人と結婚することで罪悪感を解消しようと考えてやって来る。当初はジェインに目をつけるが、ビングリーとの関係をほのめかされると、ただちにエリザベスへ切り替える。
- EVT-012 レディ・キャサリンを果てしなく賛美する。ロージングズ・パークの窓の数から暖炉飾りの値段まで持ち出す、追従の饗宴である。
第2幕:求婚と結婚(第18~22章)
- EVT-015 ネザーフィールドの舞踏会でダーシーに無理やり自己紹介し、恥をさらす。レディ・キャサリンの甥に当たるという縁を頼みに近づくが、冷たくあしらわれる。
- EVT-016 舞踏会でエリザベスに最初の二曲を申し込む――事実上の求愛宣言である。
- EVT-017 エリザベスに求婚する。理由は三つ。聖職者として模範を示すため、自らの幸福のため、そしてレディ・キャサリンに勧められたためである。エリザベスが五回以上繰り返す拒絶を「淑女が慣例として示す辞退」と解釈し、引き下がろうとしない。
- EVT-018 ベネット夫人はエリザベスを説得しようとするが、ベネット氏がエリザベスの側につく。コリンズは二日で体面を取り戻す。
- EVT-020 今度はシャーロット・ルーカスへ矛先を変えて求婚し、承諾される。エリザベスに拒絶されてから、わずか三日後の転換である。
中核となる関係
- レディ・キャサリン:庇護者であり崇拝の対象。あらゆる行動の基準点で、「あの方の助言とご推挙には常に感謝している」
- エリザベス:求婚を拒絶される。その後も、リディアの駆け落ちやダーシーとの婚約をめぐって、説教じみた手紙を送る
- シャーロット(妻):現実的な結婚。愛情のない伴侶関係。シャーロットはコリンズをうまく扱い、自分だけの空間を確保する
- ベネット家:限嗣相続の相続人であることへの罪悪感と優越感が同居する
- ダーシー:一方的に挨拶して無視される。レディ・キャサリンの甥というつながりに執着する
翻訳上の注意
- コリンズの台詞は長く、冗漫で、同じことを繰り返す。翻訳でもこの退屈さと空虚さを意図的に残し、簡潔に編集してはならない。
- 求婚場面(第19章)で「結婚する理由」を列挙するくだりは喜劇の頂点であり、調子を正確に再現する。
- 「humble abode」「condescension」(目上の者がへりくだって示すご厚意)、「patroness」など、コリンズ特有の大げさな謙譲表現を一貫して訳す。
- 「Mr. Collins was not a sensible man, and the deficiency of nature had been but little assisted by education or society」では、語り手が冷ややかに判決を下すような調子を保つ。