MEJE PROCESS · 『高慢と偏見』世界観データ (74 章)
『高慢と偏見』その他項目総覧
『高慢と偏見』——その他項目総覧
人物・場所・物品・集団に属さない制度・慣習・概念・行事・時間標識などの総覧。
A. 法律・経済制度
| # | 英語 | 日本語 | 定義 | 作中での機能 | 詳細 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | Entail | 限嗣相続制 | 不動産を男性相続人だけに継承させる法制度 | 小説の中心的葛藤を生む要因。ベネット家の財政危機の原因 | [制度・経済用語] |
| 2 | Settlement | 婚姻財産設定 | 婚姻契約に伴う財産上の合意 | リディアとウィカムの結婚条件の核心 | [制度・経済用語] |
| 3 | Pin-money | 妻の小遣い | 妻に毎年支給される個人用手当 | ベネット夫人がダーシーの富を思い描く場面で言及 | [制度・経済用語] |
| 4 | 4 per cents | 4パーセント公債 | イギリス政府公債 | ベネット姉妹の財産運用手段 | [制度・経済用語] |
| 5 | Presentation of the living | 聖職禄推薦権 | 教区牧師を任命する権利 | ダーシーとウィカムの対立の核心 | [制度・経済用語] |
| 6 | Patronage | 庇護/聖職禄推薦権 | 貴族の庇護者が教区牧師を任命する権利 | レディ・キャサリンからコリンズへの庇護と、ダーシーが持つ複数の聖職禄 | [制度・経済用語] |
| 7 | Tithes | 十分の一税 | 教区民が牧師に納める税 | コリンズの収入源。「庇護者の機嫌を損ねない」ための背景 | [制度・経済用語] |
| 8 | Taking orders | 聖職叙任 | 聖職者に任命される儀式 | ウィカムが放棄したもの | [制度・経済用語] |
| 9 | Commission (military) | 士官任官 | 軍の士官職 | ウィカムの民兵入隊と、ダーシーによる少尉職購入 | [制度・経済用語] |
| 10 | Purchase system | 士官職売買制 | 士官職を金銭で売買する制度 | ダーシーがウィカムの少尉職を購入 | [制度・経済用語] |
| 11 | Special licence | 特別結婚許可証 | カンタベリー大主教が発給する、場所や日時の制約がない結婚許可 | ダーシーの富に舞い上がったベネット夫人が要求 | [制度・経済用語] |
| 12 | Banns | 結婚予告 | 教区教会で3週連続して行う結婚公告 | 一般的な結婚手続き。特別許可証との対比 | — |
| 13 | Marriage articles | 婚姻契約書 | 結婚時の財産分配を定める法的文書 | ガーディナー氏の手紙で、事務弁護士ハガーストンが作成 | — |
| 14 | Manor | 領主権/荘園 | 土地と狩猟権などの付随権利 | ビングリーがネザーフィールドで享受するもの | — |
| 15 | Window Tax | 窓税 | 窓の数に応じて課される税 | ロージングズの窓ガラスが富の象徴である理由 | — |
| 16 | Debts of honour | 名誉の負債(賭博債務) | 紳士間の賭博債務。法的拘束力はないが、不履行は社会的破滅を招く | ウィカムがブライトンとメリトンで負った借金 | — |
B. 社交・儀礼・慣習
| # | 英語 | 日本語 | 定義 | 作中での文脈 |
|---|---|---|---|---|
| 17 | Assembly | アセンブリー/地域舞踏会 | 公共の社交舞踏会 | メリトン舞踏会(EVT-003) |
| 18 | Ball (private) | 私邸舞踏会 | 邸宅で催される正式な舞踏会 | ネザーフィールド舞踏会(EVT-016) |
| 19 | Coming out | 社交界デビュー | 未婚女性が正式に社交界へ出ること | レディ・キャサリンの「5人とも社交界に出ているの?」 |
| 20 | Accomplishment | 教養/淑女のたしなみ | 結婚市場で女性の価値を高める技能 | 第8章の「教養ある女性」をめぐる議論 |
| 21 | Introduction | 正式な紹介 | 社交的な知己の始まり。紹介なしに話しかけるのは無作法 | コリンズがダーシーに無断で自己紹介(EVT-016) |
| 22 | Visiting / Calling | 訪問/挨拶回り | 近隣同士の儀礼的訪問。順序と答礼訪問の規則がある | ビングリーのロングボーン訪問と、ベネット氏による最初の訪問 |
| 23 | Dining out / Dining in | 外食への招待/自宅での招待 | 社交上の会食。「24家族と食事する」が交際範囲を示す | ベネット夫人の自慢 |
| 24 | Walking out | 散歩 | 男女が一緒に歩くことは求愛のしるしになり得る | ダーシーとエリザベスの繰り返される「偶然」の出会い |
| 25 | Duel | 決闘/名誉決闘 | 家門の名誉を傷つけられた際の拳銃決闘 | 第47章でベネット夫人が夫とウィカムの決闘を心配 |
| 26 | Elopement | 駆け落ち/無断結婚 | 親の同意を得ず逃亡して結婚すること | リディアとウィカム(EVT-038)。ジョージアナの未遂(EVT-029) |
| 27 | Presentation at Court | 宮廷伺候 | 王室での正式な拝謁。宮廷社交界への参入 | サー・ウィリアムのナイト爵授与 |
C. 舞踊の種類
| # | 英語 | 日本語 | 性格 | 作中での文脈 |
|---|---|---|---|---|
| 28 | Reel | リール | スコットランド風の軽快な踊り | 第10章でダーシーがエリザベスに挑発的に勧める |
| 29 | Boulanger | ブーランジェ | 舞踏会の最後に全員で踊るダンス | ベネット夫人がビングリーの相手を列挙する際の最後の踊り |
| 30 | Country dance | カントリー・ダンス | イギリス式社交舞踊の総称 | 舞踏会の基本形式 |
| 31 | Scotch and Irish airs | スコットランドとアイルランドの民謡 | メアリーが演奏し、若者たちが踊った曲 | 第6章のルーカス・ロッジでの集まり |
D. 時間標識/暦
| # | 英語 | 日本語 | 日付 | 作中での機能 |
|---|---|---|---|---|
| 32 | Michaelmas | ミカエル祭 | 9月29日 | 四季支払日。賃貸借と雇用の更新日で、ビングリー入居の時期 |
| 33 | Easter | 復活祭 | 春(移動祝日) | ダーシーとフィッツウィリアムのロージングズ訪問時期 |
| 34 | Christmas | クリスマス | 12月25日 | ガーディナー夫妻がロングボーンを訪れる時期 |
| 35 | "Monday, November 18th" | 11月18日月曜日 | コリンズの手紙が届いた日 | コリンズのロングボーン訪問日。作中唯一の完全に特定された日付 |
| 36 | "the 26th of November" | 11月26日 | ビングリーが記憶する最後の対面日 | “We have not met since the 26th of November” |
| 37 | "Monday, August 2" | 8月2日月曜日 | ガーディナー叔父の手紙の日付 | ウィカムとリディアの結婚合意を知らせる |
| 38 | "Sept. 6" | 9月6日 | ガーディナー夫人の手紙の日付 | ダーシーによる秘密の仲介の全容を明かす |
| 39 | "October 15" | 10月15日 | コリンズが手紙を書いた日 | ハンスフォードからの最初の手紙 |
E. 抽象概念・モチーフ
| # | 英語 | 日本語 | 小説上の機能 |
|---|---|---|---|
| 40 | Pride | 高慢 | 小説題名の一方の軸。ダーシーとエリザベスの双方に当てはまる |
| 41 | Prejudice | 偏見 | 小説題名の一方の軸。主にエリザベスの判断の誤り |
| 42 | Vanity | 虚栄 | メアリーの定義:「Prideは自分自身に、vanityは他人に関わる」。エリザベスのウィカムへの感情は愛ではなく虚栄だった(EVT-030) |
| 43 | Sense / Sensibility | 理性/感性 | オースティンの別作品の題名でもある。ジェイン=sensibility、エリザベス=sense |
| 44 | Propriety / Impropriety | 適切さ/不適切さ | ダーシーがベネット家を批判する際の中心語 |
| 45 | Connexion(s) | 人脈/親族関係 | “low connexions”は身分の低い縁故を指し、ダーシーが反対する核心的理由 |
| 46 | Establishment | 結婚による身の落ち着き/世帯の確立 | ベネット夫人の生涯の目的。第1章の願望が第61章で実現 |
| 47 | Fortune | 財産/持参金 | 結婚の文脈では必ず「財産」を意味する |
| 48 | Character | 性格/評判 | “his character was decided”は「彼の評判が定まった」の意(第3章)。性格と評判の両方を意味する |
| 49 | Design | 計画/意図 | “Is that his design?”は「それが彼の意図なのか」の意で、視覚的デザインではない |
| 50 | Consequence | 重要性/体面 | “give consequence to”は「重要人物として扱う」の意。「tolerable」発言の核心語 |